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契約期間の満了後はどうなる?期間工をやめるときにしておくべきこと

公開日:2022/05/15   最終更新日:2024/06/21


期間工は企業と一定期間雇用契約を結んで働きます。契約期間の満了後は基本的に無職となるため、期間工を辞める前にあらかじめ身の振り方を決めておくと、土壇場になって慌てることがありません。今回は契約期間の満了後にとりうる選択肢と、期間満了前後にするべきことについて解説します。

契約満了後の選択肢

期間工は働く契約期間が決められた従業員です。そのため、契約期間終了後どのような道を選ぶかあらかじめ検討できます。

ひとつめの選択肢として、契約の更新が挙げられます。多くの企業では契約の更新が可能のため、継続して同じ職場での勤務を望む場合には契約更新がおすすめです。契約更新によって賃金が上がることもあるのも魅力的です。企業側も常に人手不足という状況や、経験者の方が即戦力になることから、契約更新は喜ばれる傾向にあります。

なお、同じ職場で連続して働ける期間は法律で決められており、最長2年11か月です。その後、前回の就労期間に応じて決定するクーリング期間が過ぎたら、また雇用契約を結ぶことができます。肉体的精神的に余裕があるのであれば、このクーリング期間を利用して他の企業の期間工に就くという選択肢もあります。

また、企業によっては期間工として一定期間働いた後、正社員登用制度が利用できるようです。契約更新する場合も、正社員登用制度を利用する場合も、普段の就労態度が影響します。

同僚とトラブルを起こしたり、作業ミスが多かったり、会社のルールを破ったり、遅刻や欠勤数などに問題なければ選択肢として有効です。また正社員登用の場合には、勤務先や雇用条件はケースバイケースのため、あらかじめ面談時などに交渉してから検討するとよいでしょう。

2つめの選択肢として、期間工ではないまったく別の職に就くことが挙げられます。期間工は高額収入が見込める一方で、肉体的にも精神的にもかなり消耗するため、継続することに限界を感じる人も少なくありません。現場で培った経験や知識を活かせる職場がおすすめです。

とくに長い間、期間工を勤め上げた場合には、肉体や精神のタフさも評価対象となります。また、期間工であれば出戻りもよくあることなので、一度他の就職先に就いたものの、やはり期間工に戻りたいという場合に再雇用のハードルは低めです。

期間満了になる前にしておきたい手続き

期間満了前にしておくべき手続きとして「退寮の準備」「新居の物件探し」が挙げられます。入寮している期間工の場合、期間満了にあわせて寮の引き払い手続きが必要です。一般的に寮を出る際には、寮長に退寮届など必要書類を提出します。入寮していた期間が長いほど私物が増え、引っ越し作業に時間がかかるため、早めに掃除や荷物の梱包など身辺整理が必要です。

同時に退職前に転居先を確保しておく必要もあります。実家など移住先が既にある場合は必要ありませんが、そうでない場合には引っ越し先の賃貸物件を探さなくてはなりません。賃貸を利用する場合には入居者審査があり、職業や収入によって通過できないことがあるため、期間工として期間満了前に手続きを済ましておくと安心です。

期間工でも失業保険をもらえる?

失業保険は再就職を望む失業者を支援することを目的とした制度です。期間工は期間満了時や契約更新時に企業側から雇止めを受けて失業しやすい職業となります。

さらに何らかの事情によって期間満了前に退職した場合にも、失業保険(雇用保険)を受け取ることができるかどうかは重要項目となります。短期間の就業が前提となる期間工なので、失業保険は時として健康保険や厚生年金よりも大切です。失業保険の受給資格は、退職日から過去2年間ずっと、ひと月あたり11日以上雇用保険を支払っていること、申請タイミングが退職してから1年以内であること、再就職の意志があることの3条件が揃った場合に適用されます。

また失業保険が支給される期間は、労働期間によって比例します。会社都合による雇い止めのケースでも、離職票に「自己都合」と記載されることも少なくなく、そのままハローワークで手続きすると3か月の受給制限がついてしまうようです。この場合、事情を説明することで受給制限が解除されることがあります。

また、体力が続かずに自己退職した場合も同様です。健康上の理由であることなどを説明することで、特定理由離職者認定される場合があります。失業保険は労働時の給与額に応じて支給されるため、高額収入を得ていた期間工にとっては少なくない金額です。失業手当に関するアナウンスはとくに行われないため、もらい損ねることのないよう、あらかじめ確認しておきましょう。

契約満了後にやるべきこと

期間満了後に欠かさずとりたい手続きとして「社会保険の継続手続き」があります。国民健康保険、住民税、年金保険など各種納税金額は前年の収入によって決まるので、高収入だった期間工は失業後に高額な支払いを課せられて窮するケースが多く見られます。その負担を少しでも軽減する方法が、健康保険の継続です。

これは期間満了後の健康保険を、企業の社会保険の継続か、国民健康保険の加入か選べる制度です。国民健康保険と企業の社会保険とどちらのほうが節税になるかシミュレーションを行っておくといいでしょう。地域や年齢によって国民健康保険の支払額は変わりますが、たいていの場合は社会保険のほうが低くなります。期間工をやめた後、次の仕事が決まるまでに1か月以上かかるようであれば継続申し込みをしておくと安心です。

 

期間工は契約期間が満了した後、同じ職場で契約更新することや、正社員登用制度を利用して雇用を継続することが可能です。その場合には、普段の勤務態度が評価されるので、普段からまじめに仕事に取り組む姿勢が大切です。また、退職が決まっている場合には引っ越しの準備を早めに始めておくと安心です。契約満了後には税金対策として、社会保険の継続手続きをしておくことをおすすめします。

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